僕とルーカス・レプリNO.64
約17時間のフライトを経て日本に帰国しました。2年前ロサンゼルスに柔術修行へ行った時は、お金をスラれ無一文で帰国しましたが今回はそんな事なく、無事帰って来られました。
そこで少し話を戻し、最後の練習後から書いて行きたいと思います。
練習後はこの2ヶ月半が終わってしまった喪失感より、チェスに怪我させてしまった罪悪感が上回り上手く感情を表現出来ませんでした。
事故とは言えあれだけ仲良くしてくれたチェスと、何故最後こんな事になったんだろうと後悔の気持ちでいっぱいでした。
そうしたらチェスが病院からビデオチャットをしてくれ、カットした所は縫ったけど全然大丈夫だから心配しないでと僕を気遣ってくれました。
僕は下手な英語で怪我をさせた事を謝り、今までありがとうと感謝の気持ちを伝えていたのですが、喋ろうとすればするほど涙が出て来て話せなくなりました。
チェスは僕の単語を繋いだだけの下手な英語もちゃんと聞いてくれましたし、ジムで僕を見るなりいつもケンヤ!!と大きな声で呼んでくれました。誰かが自分を気にしてくれるというのはこんなに嬉しい事なんだと気付かされました。
チェスとはまた会う約束もしたので、チェスに負けないぐらい頑張り、強くなってまた一緒に練習したいと思います。
ビデオチャットが終わってからも終始涙が止まらないのですが、そのままルーカス先生夫妻とダニエルさんと大きなピザを食べに行きました。
泣いている僕を車の中でダニエルさんが、「僕も日本に半年いて帰国する時は同じ事になったからわかるよ」と慰めてくれました。
ダニエルさんには英語ばかりでわからない事も多々ある中、よく助けてもらい感謝しています。
ピザを食べながらルーカス先生が
「ケンヤはここに来た時に比べて今はレベルも上がったし、教えたテクニックはちゃんと使える様になって頑張ったよ」と褒めてくれ、こと柔術に関してはどんな人に褒められるよりルーカス先生に褒められるのが1番嬉しかったです。
ピザを食べ終わりルーカス先生が家まで送ってくれました。送ってもらいながらコレでホントに終わるんだなあ、と思うとまた泣きそうになりましたが何とか我慢してルーカス先生とお別れしました。別れる時にまた戻って来いと言われ、結局泣く事になるのです。
家に着いたら練習着を洗濯と乾燥機に掛け最後の夜を終えました。
翌朝9:50分発の飛行機だったので、空港まではパウロさんとゼインに送ってもらいました。
空港に行く時、クラクションを鳴らされた瞬間2人で中指を立てファック!!ビッチ!!と叫んでいるのを見て何だか微笑ましかったです。
空港に着き最後に3人で写真を撮るまでは平気でしたが、写真を撮り終わった瞬間に涙が止まらず、2人にハグをしてもらいながらDon't cry kenyaと言われたら、涙はさらに出て泣き顔のままお別れしました。
この2人と過ごせて良かったです。
僕の英語が下手で2人はストレスを感じた時もあったと思いますが、僕は優しくて陽気な2人が大好きです。
途中引っ越しもしましたし、家に鍵掛けないで出てったり驚く事は多々ありましたが良き思い出です。
別れてからも涙は止まる所か鼻水まで垂れて来て、近くにいたおじさんが僕を慰めてくれるなど今回は色んな人に助けてもらってばかりです。
柔術をやってなかったら行く事もないであろう、シャーロットには素敵な人ばかりでした。
柔術でもルーカス先生に教えてもらった2ヶ月半は、僕の考え方やテクニックに大きな影響を与えてくれました。
この経験を糧にこれから頑張りたいと思います。